待機児童

 待機児童とは、施設の広さや保育士を含む職員数、休職胃設備といった国の基準を満たした認可保育所などへの入所を申請しながら、入れずにいる子どものことを指します。昨年4月現在では全国で23,167人でした。親が育児休業を延長したり、求職活動を中止したりしている場合などはカウントされませんが、国はこうした潜在的待機児童も約6万人いると推計しています。合わせると8万人を超すことになります。待機児童の増加は、保育定員も増えていますが、それ以上に子どもを保育所に入れたいと考えている親が増加していることによります。
 保育所の設備が国の課題になったのは1990年代からです。1989年の合計特殊出生率が戦後最低を記録した1.57ショックを機に、少子化対策が叫ばれるようになりました。国の待機児童対策が本格化したのは、2000年代に入ってからです。安倍首相は、待機児童解消加速プランで、2017年度までに40万人の定員拡大を目指すとし、その後、目標を50万人に広げています。待機児童数は、このところ減少化傾向にありましたが、昨年は5年ぶりに増加しました。

(2016年7月2日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。