待機児童

 厚生労働省によると、保育所に申し込んでも入れない全国の待機児童は、昨年の23,167人に比べ、約1,800人増えています。保育が必要とされながら、国の基準を満たした保育施設を利用できないなどの潜在的な待機児童も、約6万人いると推計されています。国は、昨年4月から子ども・子育て支援新制度をスタートさせ、少人数の子どもを預かる小規模保育を新たに制度化するなど、多様な保育サービスの拡充を図っています。
 しかし、今後も共働き家庭が増え、保育ニーズはさらに高まっています。国は来年度までに新たに40万人分の保育所整備計画を立てましたが、安倍首相は昨秋、これを50万人分に積み増すと表明しています。しかし、保育士不足が深刻です。50万人分の受け皿を確保するには新たに9万人の保育士が必要となる見通しです。しかし保育士の平均給与は月22万円と全産業平均より11万円安く、なかなか集まらないのが現状です。施設数を増やすだけではなく、保育の質も向上しないと保護者の不安解消につながりません。

(2016年7月10日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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