待機児童

 待機児童問題については、国が保育所のための財源をしっかり確保し、整備することが前提となります。保育士の配置基準や定員の緩和によって、預かる子どもを増やそうとしていますが、その場しのぎはもう考え直す時期にきています。保育士の質を落とし、保育士の負担が増し、保育士の離職をさらに招くことになります。また待機児童の数は地域格差を十分考慮すべきです。
 現在、働き方やライフスタイルが多様化してきています。少人数の小規模保育や家庭的保育など、多様な預け方のある地域作りが必要です。子どもは、かつて親だけではなく、地域に見守られながら育っていました。地域の人間関係が希薄化した今、子育て家庭は孤立しやすくなっています。地域の子育て支援拠点などで、専業主婦が子どもを一時的に預けられるサービスの充実も大切となります。

(2016年7月23日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。