急な発熱

 発熱には、環境で上がる場合と、体の反応で上がる場合の二通りあります。環境で上がるのは、熱中症です。この場合はすぐに体を冷やし、熱を下げなくてはなりません。体温の異常上昇を放置すれば、臓器の機能が悪くなります。悪寒がした場合でも冷却し、水分補給をしなければなりません。重症なら入院することが必要です。
 体の反応で上がるのは、感染症や一部の脳疾患、ケガなどです。ウイルスなど病原体が体内に入ると細胞が反応し、脳の命令を介して平熱より熱が高くなります。熱を上げることで、ウイルスを増えにくくするためです。この場合は体を冷やすことが大切です。しかし、急に熱が出たからといって体を冷やすと、本人は寒すぎて辛いこともあります。寒くて震えている時は保温、暑くなったら冷やすのが良いと思います。

(2016年6月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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