新型コロナウイルスの病原性と感染力

新型コロナウイルスの病原性は、その病気による致死率で示し、鳥インフルエンザやMERS(重症呼吸器感染症)、SARS(重症呼吸器症候群)よりも低くなっています。1人が何人に感染させるかの目安である感染力は、麻疹ほどではないけれど、SARSなどより高くなっています。また、症状の軽い感染者からも広がっていくのが特徴と言われています。人に日常的に感染するコロナウイルは4種類あり、風邪全体の10~15%、流行期は35%程度を占めると言われています。一般的な風邪のウイルスです。今回のウイルスだけはデータが乏しく、新型としています。
新型コロナは季節性インフルエンザに似ており、リスクは重症化するケースもみられていますが、同等と考えられています。しかし、現時点では、新型コロナにはインフルエンザのような治療薬やワクチンがない点を考慮する必要があります。高齢者や持病がある人を除けば、軽症で治ることが多いとされます。発熱や咳、強いだるさといった風邪と似た症状が表れます。今後の状況次第で病原性や感染力も変わることも考えられます。

(2020年3月22日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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