新生児・乳児消化管アレルギー

 新生児・乳児消化管アレルギーは、食物アレルギーの一種で、食品に含まれる特定のたんぱく質が原因で、食道や胃、小腸、大腸などに炎症が起きます。生後30日までに発症することが多くなっています。厚生労働省の研究班によれば、全国で年間約2千人が発症していると推測されています。牛乳のほか米、大豆、小麦、卵と複数の食品が原因であると考えられています。
 食後すぐに症状が現れる即時型の食物アレルギーに比べ、症状が出るまで時間がかかります。厚生労働省研究班などが作った診断治療指針などによると、嘔吐は食事の30分後~数日後、血便は1日後~2週間後、体重増加不良や下痢なら数日後~3週間後程度です。原因となる食品を特定するには通常、疑われる食品を一種類ずつ食べてみて、症状が起きるかどうかを見極めなければなりません。時間がかかり、根気のいる作業になります。治療は、医師の判断のもとで始める必要があります。

(2016年6月15日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。