留学生の都外への転出

東京が外国人材の供給拠点になっています。総務省によれば、都内は2019年、外国人が3年連続で転出超過となり、マイナス幅も3千人以上に拡大しています。転出が目立つのは20~24歳の世代です。都内区市町村で最も転出超過が大きいのは新宿区で豊島区が続いています。いずれも留学生が多い地域です。前項にいる留学生の総数は、2018年5月1日現在で30万人に迫っています。大学院や大学、専門学校に進学する前に日本語学校に通う学生が多く、全国に774校ある日本語学校の3割が都内に集中しています。
日本学生支援機構によると、全国の日本語学校に在籍する留学生は9万人で、そのうち半数が都内の日本語学校に在籍しています。都内の大学院や大学、専門学校の在籍率は3割前後で、日本語学校との在籍率の差が東京から地方へ移動していることになります。北海道や東北などの大学に進学する生徒が少しずつ増えています。地方に行く留学生は、学びたいことが明確な理系の学生が多くなっています。地方は若年層が減り、外国人の受け入れに積極的になっています。人手不足の地方ほど外国人が増加しています。

 

(2020年2月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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