白血病患者の不妊治療助成

NPO法人全国骨髄バンク推進連絡協議会は、白血病などの治療で骨髄移植をする女性が、治療後に不妊となった場合に備え、卵子凍結などの不妊治療にかかる費用を助成してきています。しかし、その助成金を賄ってきたこうのとりマリーン基金が今、資金難に陥っています。同NPOは、2013年に治療のために妊娠を諦めざるをえない女性を減らそうと、1千万円の寄付金を受けたのを機に同基金を開設しました。治療前に卵子の採取や保存などをする費用について、1人30万円を上限に助成し、これまで24人に計572万円支給してきました。卵子の採取凍結は医療機関や採卵数によって幅があり、初診から凍結保管までおおむね60万~80万円で、保管費も毎年かかります。
国にも体外受精や顕微授精など特定不妊治療に対する助成制度がありますが、対象者が法律上婚姻している夫婦に限られています。未婚だったり事実婚の人は対象外です。若い世代の患者にとって、がんと不妊の両方の治療費がかかるのは、経済的な負担が大きく、国は支援策を考えるべきです。

(2018年5月14日 東京新聞)
(吉村 やすのり)

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