社会保障の支え手拡大

政府は、経済財政運営の基本方針(骨太の方針)で、社会保障の支え手拡大に軸足を置いています。女性や高齢者を中心に、社会保障の支え手である就業者は増えています。総務省の調査によれば、2018年の就業者は6,664万人となり、過去最高となっています。過去5年間に増えた分の7割を占めたのが女性です。一般に子育て期とされる30歳代前後の女性で就業率が下がるM字カーブは、緩やかになってきています。さらに年齢別では、65歳以上の高齢者が35%増と高い伸びを示しています。
しかし、女性や高齢者は社会保障の支え手として1人あたりの稼ぐ力は十分とはいえません。女性や高齢者の雇用形態はパートなど非正規が多くなっています。女性は育児休業で勤続年数が短くなると、男性に比べ賃金は低くなります。年功型から能力に応じた制度へと変える必要があります。2025年には団塊の世代が、すべて75歳以上の後期高齢者になります。その時点で75歳以上の人口は2,180万人となり、2015年比で3割以上も増えてしまいます。このように働く高齢者や女性は増えており、雇用形態にかかわらず能力や意欲を評価する仕組みに変えていけるかが課題となってきます。働く高齢者の年金を減らさないよう、在職老齢年金の廃止を含めて働く意欲や質を高める政策も必要となってきます。

 

(2019年6月12日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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