企業の従業員が育児休業制度を活用しやすくするサービスといった福利厚生を代行する企業が出てきました。育休中の社員に代わり、保育所の空状況を調べるなど、育休中および復帰に向けた支援をしたり、出産や育児の際の申請を代行すしたりします。サービスを受ける顧客企業の従業員に対し、要望に合う保育所の施設情報を提供します。また、空き状況を公開している認可外保育所については、従業員の代理で空き状況を調べ、入りやすい保育所をリストアップします。また、育休中の従業員が予定通り職場復帰するかどうかのヒアリングを顧客企業に代わって実施します。
政府の働きかけで、育休制度の利用促進に向けた環境作りが進んでいます。30人以上の事業所で育休制度の規定があるのは2015年度時点で91.9％で、1996年比で30ポイント上昇しました。これまで最長1年半だった育児休業の期間を最長2年に延ばす方針を掲げるなど、現場からは離れる期間が今後は延びることも予想されます。長いブランクを経た社員がスムーズに職場復帰できるよう支援するニーズも高まっています。
（2016年12月6日 日本経済新聞）
（吉村 やすのり）
