私立中高の共学化

 首都圏の私立の中学、高校の共学化が進んでいます。背景には少子化が進む中、男子や女子のみをターゲットにした学校は、難関校でなければ入学者の確保が難しい状況にあります。また共働きが珍しくない中、共学出身の保護者の意識の変化が反映されています。首都圏には女子高が多く、依然として旧来型の男女の役割分担を念頭に置いたような教育をする学校もあります。夫婦共働きが増える中、特に母親が実社会とのギャップに違和感を覚え、こうした学校を避ける傾向にあります。
 女子教育が困難であった時代には、女子校は必要であったかもしれません。男性も女性も関係なく社会で活躍する今、共学化は時代の要請かもしれません。男子校や女子校の良さや素晴らしさを伝えるのは、教育者の役割です。教育とは、これからの時代を生き抜くための必要な力を提供する大切な手段であり、教育者に求められる責任は重いものがあります。

(2017年4月4日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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