第1子出産後の女性の就労

 国立社会保障・人口問題研究所は、第1子出産後の女性の就業経歴について調査しています。1985年から1989年には、女性の73%、4人のうち3人は結婚、妊娠、出産のどれかで仕事を辞めています。1990年代以降もそれほど変わりません。2000年~2004年は60%台後半、2005年~2009年でも60%台半ばの人が辞めています。2010年~2014年になると、急に変ってきています。出産して辞める人が約10%減り、代わりに育児休業を取って復帰する人が約10%増えました。最近の女性活躍推進の流れにより、今後はさらに育休復帰は加速すると予想されます。
 女性の就業率が上がっても、女性は無意識のうちに家事・育児が自分の仕事であるとする性別役割分担意識があります。しかし、これからは「夫婦2人とも働く」時代に変わります。今までキャリアの中でペースを落とす時期に女性が退職という選択をしてきましたが、今後は男女問わず誰にでもその可能性が出てきます。企業側が多様な働き方を認めていくことが必要になります。女性の生き方、働き方が変わる時には、男性もセットで変わらなければいけないということです。また、女性の男性に対する意識変化によって、男性の働き方や生き方が大きく変わります。

(2017年9月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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