糖尿病による脳の萎縮

 九州大学チームによれば、糖尿病になると記憶にかかわる脳の海馬という部分の萎縮が進むことが明らかになりました。海馬の萎縮は認知症患者の脳でもよく観察されています。糖尿病の人は、認知症を発症していなくても脳の異変が始まっている可能性があると指摘されています。糖尿病の人は、そうでない人に比べて認知症のリスクが2倍ほど高まるとの結果も出ています。
 糖尿病歴が長いほど脳の容積が小さくなる傾向がみられます。中でも記憶と関係が深く、脳の奥の方にある海馬の容積が小さいことが示されています。糖尿病だと血管がもろくなり、神経障害や腎障害などが起きやすくなると同時に、脳もダメージを受けていると考えられます。

(2016年6月16日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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