若年女性アスリートの健康障害―Ⅺ

まとめ

 現状では選手自身が問題を自覚し、産婦人科医のもとを訪れる頻度が高くありません。また、指導者へ相談することも、相談された指導者が産婦人科受診を勧めることも十分になされていません。このような状態で選手へOC・LEPの啓発を行うには、産婦人科に選手がやってくるのを待っているだけでは不十分であり、産婦人科医側から積極的に選手・指導者側へのアプローチを行うことが必要となります。男女とも指導者の間では、選手の月経関連の諸問題に対し薬剤で介入することの妥当性は理解されています。選手が積極的に指導者へ相談し、また指導者側も積極的に選手の月経状況の把握に努め、スムーズに医療機関との連携につなげられるよう啓発していくことが重要です。

(吉村 やすのり)

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