虐待が脳に与える影響

幼児期に虐待を受けるとトラウマとなり、自分の子どもにも同じように虐待するケースは、虐待の世代間連鎖と呼ばれています。海外の調査では、虐待を受けたことのある親の約3分の1が自身の子を虐待するとの報告があります。医師やカウンセラーが過去の経験にじっくり耳を傾け、心理療法を施すなどして治療することは可能です。時間はかかっても脳が修復すれば、世代間連鎖のリスクを減らせることになります。
虐待を受けると脳が影響を受けることがわかってきています。厳しい体罰を受けた人はそうでない人に比べ、感情や思考を制御する前頭前野の一部が小さくなっていました。集中力や意思決定、共感に関係する部分の容積も減っていました。

(2019年11月4日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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