離婚

 離婚件数は、婚姻件数の減少にともない年々減少しています。離婚率も2005年の0.21%から20150.18%と微減しています。しかし、離婚にともなう法的な争いは急増しています。2015年に面会をめぐる調停や審判は全国の家裁で14,241件に達しています。10年間で約2.5倍に増えました。
 人口動態調査によると、両親が離婚した子どもは年間22万人です。今の出生数で考えると、5人に1人の子どもが経験している計算になります。欧米では離れた親に宿泊を伴う長期間の面会を認めるケースが多いのですが、日本の裁判所では、特に父母間の対立が激しい場合、親権を持ち同居する親との関係が優先されやすくなっています。しかし、離婚の背景にドメスティック・バイオレンスがある場合も考えられ、子の利益を最も優先して考慮されなければなりません。

(2017年2月28日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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