電動アシスト自転車の事故の増加

一般の自転車の出荷台数は、2012年の約163万台から2021年は約49万台と減少傾向ですが、電動は、2012年の約39万台から2021年は約73万台と増えています。事故の傾向も比例して増えています。警察庁によれば、2020年に起きた自転車事故は6万7,673件と、2011年の14万4,062件からほぼ半減しています。しかし、そのうち電動アシスト自転車関連の事故は、2011年の1,238件から2020年は2,642件と2倍以上に増えています。
電動アシストは、こぎ始めに加速が得られて負担が少ない一方で、ペダルの踏み加減を誤ると重心も高くバランスを崩しやすくなります。車体も重く、親子で乗ると総重量は100㎏を超えることもあり、一度倒れかかると自力で持ち直すことが困難です。子ども乗せ自転車で多いのが停止中です。停止中の転倒事故は73.4%を占めています。保護者が自転車から目を離したり、子どもと荷物を乗せたり降ろしたりする際の転倒が多くなっています。
停止中は、子どもを乗せるのは最後、降ろすのは子どもが最初で荷物は最後にすべきです。子どもが乗っている時間をできるだけ短くするのが原則です。特に子どもが乗っている時は、目を離さないことが大切です。発進時は思い切りペダルを踏みこまないなど、加速時に転倒しやすいので注意が必要です。

(2022年2月19日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。