2015年国勢調査

 総務省の2015年国勢調査によれば、就業者全体に占める女性と65歳以上の高齢者の割合が初めて5割を超えたことが分かりました。少子高齢化により、労働力人口は6075万人と、前回の2010年調査と比べ295万人減少しました。15歳以上の人口に占める労働力人口の比率を示す労働力率でみると、男性は70.8%と3.0ポイント低下したのに対し、女性は49.8%と0.2ポイント上昇しています。
 働く高齢者の増加も顕著であり、65歳以上の就業者数は男女計で758万人と2010年と比べ27%増えています。高齢化で介護サービスを利用する人が増え、福祉の現場では人手不足が目立っています。女性の就労が拡大する一方、残る課題は子育てと仕事の両立です。女性の労働力率を年代別にみると、25~29歳の80.9%をピークに、30代は72.4%まで低下しています。結婚や出産を機に退職してしまうためです。このM字カーブを解消できれば、日本経済の下支えにつながる可能性があります。

(2016年6月30日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。