マスクの種類による効果の差

理化学研究所のチームは、マスクの種類による飛沫の透過率を調べています。マスクは、ウレタン製(2種類)、医療用マスク(2種類)、不織布、布製の計6枚種類を試しています。最も性能が良いのは医療用マスクで、0.5~5マイクロの粒子をほとんど通過させませんでした。さらに小さな0.3マイクロ以下の粒子についても、通過する量は約1千分の1に減っていました。不織布や布マスクもほぼ同様の性能を示しました。
一方、ウレタン製のうち一つでは、生地を通過する5マイクロの粒子数を約10分の1にできました。しかし、小さな粒子はほぼ防げませんでした。もう一つのウレタン製は、通過する小さな粒子を数百分の1ほどに減らしますが、不織布ほどの性能ではありませんでした。
実際の生活の中では、マスクと顔の隙間をできるだけ小さくしたうえで、ウイルスに感染して飛沫などを出す人と、吸う人の両方がマスクをつけていれば、さらに効果は高まると考えられています。また、新型コロナウイルスを含む微小な水滴は、空気中を漂って、少なくとも20分間は感染力を保つことも実験で分かっています。感染力の高い変異株も出ていますが、マスクは引き続き重要な感染対策です。

(2022年1月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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