AIによる画像診断

 医療分野でもAIを活用した画像診断に期待が集まっています。画像診断は、専門の医師が肉眼で画像を見て異常を発見します。しかし、わずかな兆候を見分ける専門医の育成には時間がかかるため、人工知能(AI)の活用が期待されています。AIによる診断支援や自動診断が実現すれば、医師1人あたりの負担が軽くなり、診察も早くなります。人の目では発見が難しい疾病の兆候に気づいたり、どの病院でも高いレベルの診断が受けられたりといった効果も期待されます。
 国立がん研究センター中央病院など全国の32の病院から合計で約32万件の画像情報を集めます。医師の診断結果や患者本人や家族の病歴といった情報も集め、このデータベースを使い、AIはディープラーニング(深層学習)と呼ばれる方法で自ら診断の精度を高めていきます。画像診断装置が広く普及する日本には豊富な画像データがあります。うまく活用すれば、世界的にも高度な医療用のAIが開発できる可能性もあります。

(2017年7月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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