B型肝炎ワクチン

 B型肝炎ウイルスの感染を防ぐワクチンが、10月から0歳児を対象に定期接種になりました。B型肝炎ウイルスの感染者は、国内に130万~150万人と推定されています。主に血液や性交渉を通じて感染します。母親が感染している場合、出生時に赤ちゃんにうつる可能性はありますが、適切に措置をすれば予防することができます。最近は、ウイルスが汗や唾液にも存在するとの研究もあり、まれに保育園での感染例も報告されています。
 定期接種での標準的な接種方法は、生後2カ月、3カ月、78カ月に1回ずつ接種します。生後間もない赤ちゃんに接種する理由は、乳幼児期に感染してしまうと、免疫の働きがまだ不十分で、B型肝炎ウイルスを排除できず、感染が持続してします割合が高いからです。感染が持続すると、肝炎から肝硬変や肝臓がんへ進行していく恐れがあります。国内では、肝臓がんで年間約3万人亡くなっており、うち1020%はB型肝炎ウイルスが原因とされています。

(2016年10月19日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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