訪日消費の高止まり

 観光庁の訪日外国人消費動向調査によれば、訪日客が旅行で使ったお金は、前年同期比2.9%減の9717億円となったことが明らかになりました。前年同期に比べて減少するのは、49カ月ぶりです。円高の進行で日本での消費に割高感が出てきたことや、中国人が高額商品を大量に買う「爆買い」に陰りが出てきたことが要因です。
 中国経済の減速に加え、ビザ発給要件の緩和により、所得水準がそれほど高くない普通の中国人の観光客が増えたことも要因とみられています。しかし、観光客の伸び自体は衰えておりません。今年1月~9月の訪日客の累計は1,797万人となり、11月には2,000万人を達成できると推計されています。中国などからの訪日客を中心に、温泉旅行や体験型ツアーが人気を集めています。何度も日本を訪れるリピーターに多くなっており、旅行の目的や関心が、モノから体験やサービスに移ってきたことを示しています。

(2016年10月20日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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