環境省の調査によれば、リチウムイオン電池が原因と疑われる発火などの火災事故は、2025年度におよそ3万6,000件と2019年度比で4倍ほどに増えています。分別の不徹底で可燃ごみとして回収され、ごみ処理施設での破砕時に発火するケースが多くなっています。
環境省は、スマートフォンの充電などに使うモバイルバッテリーを販売店で回収する実証事業を10月にも始めます。利用者に身近な店舗を使い、自治体の分別回収を底上げします。環境省は分別回収や処理コストを支援する事業も2026年度に始めました。可燃ごみに混入した電池をX線やAIで選別する機器や発火を検知するシステムを、民間企業のごみ処理施設に導入する費用を補助します。
政府は2030年までにリチウムイオン電池に起因する重大火災事故をなくし、リサイクル体制を構築する目標を掲げています。2026年4月にはメーカーや輸入業者にバッテリーやスマホ、加熱式たばこのリサイクルを義務づける改正資源有効利用促進法が施行されています。

(2026年8月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





