日本癌治療学会は、少量の血液や尿に含まれるDNAの断片などから複数のがんの兆候を調べる多がん種早期検出(MCED)検査が広がっているとして、既存のがん検診の置き換えにはならないとする見解を公表しています。がん死亡率を減少させる根拠は確立されていないなど検査の限界を理解するよう求めています。
この検査は、がんの早期発見につながるとうたわれ、医療機関での自費診療やインターネットなどで販売されています。費用は数万~数十万円です。
国の指針に基づき、胃、大腸、肺、乳房、子宮 頸部という五つの部位を対象に行われているがん検診は、がん死亡率を低下させるという科学的根拠があります。見解では、膵臓や卵巣など既存のがん検診にはないがん種の早期発見につながる可能性があると期待を示す一方、陰性の判定で利用者が安心してしまい、がん検診を受けずに治療の遅れにつながる懸念があるとしています。
(一般社団法人日本癌治療学会HPより MCED検査の適正臨床利用に関する見解書)
(吉村 やすのり)











