子どものショートステイの利用の増加

 子どもショートステイは、政府の子育て短期支援事業の一つで、2003年に始まりました。保護者が一時的に子どもを育てられない状況に陥った際に、子どもを乳児院や児童養護施設、自治体が安全を確認している協力家庭が預かる仕組みです。対象年齢は自治体ごとに異なり、0歳から高校生までを対象とする自治体もあります。利用日数に法的な上限はありませんが、1回の利用申請につき、原則7日以内とする自治体が多くなっています。利用料金は1泊数千円程度が一般的で、家庭の所得に応じて減額や免除されることもあります。

 利用の際には、自治体の子ども家庭センターなどに電話や来所で事前に相談するのが一般的です。オンラインで手続きできる自治体もあります。利用希望日や理由、子どもの年齢などを踏まえ、自治体などが預け先を調整します。受け入れ施設や協力家庭が決まったら、親子と預け先が利用日の前に顔合わせをし、利用が確定します。

 これまでは保護者の病気など緊急性の高い場合の利用が主に想定されてきましたが、こども家庭庁は、2024年度の自治体向けの実施要綱でレスパイトケアでも使えることを明記しています。共働き家庭や地域に頼れる人がいない家族の増加などが背景にあります。

 こども家庭庁によれば、2024年度にショートステイに預けられた子どもは延べ15万人を超えています。家庭側のニーズが急増する一方で、受け皿は足りていません。日本総研の2024年度の調査によれば、利用可能な枠がなく利用を断ったことがあると回答した自治体は4割にのぼっています。地域ぐるみで子どもを育てる仕組みは重要で、レスパイトケアなどショートステイを全ての家庭が利用できるようにすることは意義があります。

(2026年6月30日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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