厚生労働省公表の過労死等防止対策白書によれば、2025年度の精神障害による労災の認定件数が10年前の2.3倍にあたる1,082件に増加し、過去最多を更新しました。特に医師や看護師、介護従事者などの医療・福祉分野で急増しており、患者や顧客対応への負担から心を病む人も多くなっています。
業種別では、医療・福祉の292件が最も多く、2015年度の47件から6.2倍に達しています。2番目に件数が多かった製造の158件は10年前の2.2倍で、医療・福祉に次いで増加幅が高かった建設の98件でも2.7倍と、医療・福祉業界の増加ぶりが際立っています。原因は上司や同僚とのトラブルのほか、近年は患者や顧客などからのカスタマーハラスメントも目立ちます。医療・福祉の現場は密室になりやすく、暴言などのカスハラを受けやすいと思われます。

(2026年10月10日 読売新聞)
(吉村 やすのり)





