厚生労働省薬事審議会の専門家会議は、条件・期限付き承認制度のもとで製造販売されていた脊髄損傷の再生医療等製品であるステミラック注を本承認しました。厚生労働大臣が近く正式に認める見通しで、再生医療等製品の実用化を支援するため2014年に同制度が始まって以降、初の本承認です。
ステミラック注は、医療機器大手のニプロと札幌医科大が共同開発しました。患者の骨髄液から、神経や血管など特定の細胞に変わる間葉系幹細胞と呼ばれる細胞を取り出して培養後、増やした細胞5000万~2億個を点滴で静脈に投与します。損傷部位に集まって炎症を抑えたり、神経の成長を促したりするとされています。
20~70歳の患者73人にステミラック注を投与し、未投与の66人と比較し、40人の運動機能などが改善し、有効性と長期の安全性が確認されました。再生医療等製品を巡っては、2015年以降にiPS細胞を使った製品を含めて計8品目が条件・期限付きで製造販売を認められていますが、未だ本承認はされていません。

(2026年10月16日 読売新聞)
(吉村 やすのり)





