国立がん研究センターは、がん患者を5年間追跡した生存率の集計結果をまとめています。全てのがんの平均の5年生存率は65.2%でした。2007年診断の患者を集計した前回より全体で0.9ポイント上昇しました。部位別で見ると、5大がんでは胃70.4%、大腸72.6%、肝臓38.5%、肺39.1%、乳房(女性のみ)92.7%と、前回とほぼ同じです。膵臓がんの5年生存率は、依然として9.9%と最も低率です。
75歳以上は、それ未満の年代と比べてがんと診断されても治療をしない割合が高くなっています。2015年のステージ4の大腸がんでみると、40~64歳で治療無しの割合は4.6%、65~74歳は6.7%。これに対し75~84歳は14.7%、85歳以上は36.1%と高くなっています。
(2017年8月9日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)