がん患者の割合

 国立がん研究センターが、都道府県ごとに年齢構成のばらつきなどを調整して新たにがんと診断された人口10万人あたりの患者数(罹患率)や死亡率などをまとめました。2012年分を分析して、全国の患者数を男女合計で865,238人と推計しています。都道府県のデータを比べると、地域による隔たりが明らかになりました。男性では、全国平均を大幅に上回る水準でがんになりやすかったのが秋田県、石川県、鳥取県、島根県、東京都、和歌山県、福岡県です。
 死亡率で全国平均を大きく超えたのは、青森県と佐賀県でした。青森県は、健診で要精密検査となった人の再受診率が低い傾向にあります。佐賀県は診断時点で既に進行した症例が全国平均より多く、死亡率の高さにつながっていると考えられています。死亡率の低さでは全国平均をはるかに下回っているのが長野県です。治りにくい肺がんや肝臓がんの人は全国平均より少なく、全体の死亡率を下げています。

(2016年8月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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