がん罹患数の部位別順位

国立がんセンターの発表によれば、2014年に新たにがんと診断された患者は、前年から1万8,578人増え、86万7,408人でした。男性が50万1,527人で、女性が36万5,881人でした。患者数を部位別にみると、男女全体では大腸がんが約13万4千人で、胃がんの約12万6千人を抜いて初めて最多になりました。胃がんの原因となるピロリ菌の感染者が、戦後の衛生状態の改善によって減ったためと考えられます。
男女別では、男性で最も多いのは胃がん約8万6千人、肺がん約7万6千人、大腸がんと続きます。女性は乳がん約7万6千人がトップで、2位が大腸がん約5万7千人、3位が胃がん約3万9千人でした。都道府県別の罹患率と死亡率では、全国平均を100とした場合、男女とも秋田、石川、富山、鳥取など日本海側でいずれも100以上となる県が目立っています。部位別にみると、胃がんの罹患率は、男女とも東北地方や日本海側、紀伊半島の近畿側で高くなっています。肺がんは男女とも北海道、近畿、九州北部で目立っています。ピロリ菌の感染率や食塩の摂取量、喫煙習慣などと関連があるとされています。

(2018年9月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。