わが国の少子化を考える―Ⅰ

結婚に対する考え方
結婚は個人の人生を大きく左右します。結婚はした方が良いと思うかという質問に、そう思う、少しそう思うと考える人は51.5%でした。未婚化が進む中でも、結婚に肯定的な意見はまだ多くみられます。年齢別に見ると、60代は6割超が結婚に肯定的なのに対し、20代と30代は5割以下でした。男女別では、女性の方が結婚に慎重で、特に30代の女性はそう思うが僅か9%でした。

結婚が減っている理由を問うと、男女とも最多は、若年層の収入・賃金が低いで6割超を占めていますが、仕事のキャリアに影響するは女性が21.4%に対して、男性は9.4%です。出産・育児によるキャリアの断絶が結婚に二の足を踏ませています。出会いがない・出会いの機会が少ないと考える人も、全体の4割超えと多くなっています。特に20代、30代の女性は5割を超えています。国立社会保障・人口問題研究所の2021年の調査では、SNSやアプリで出会った人が1割を超えました。

結婚のプラス面については、経済的に安定するとの回答は、男性が25.4%に対して女性は45.2%でした。マイナス面では、経済的な負担が増すと考えるのは、男性が34.0%に対して女性は19.6%でした。結婚・出産後も働きやすい環境づくりなど、夫婦で家計を支え合う社会の構築が求められています。夫婦別姓は4割、事実婚や同性婚は3割の人がより広く認めるべきだと回答しています。

(2022年11月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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