クオータ制の導入

 列国議会同盟が昨年公表した世界ランキングによれば、下院に占める女性政治家の割合は全193カ国中、日本は157位です。欧米の主要国はもちろん、ロシアや中国より、日本の順位は下です。他国では、選挙や議席や候補者の一定割合を女性に割り当てるクオータ制を導入しています。世界110カ国以上がすでに導入済みです。政府は女性候補者30%の目標を掲げていますが、ほど遠いものがあり、国連の女子差別撤廃委員会も女性の少なさを巡り日本に対応を促しています。
 女性の社会進出が社会を豊かにしているとは思えないと考えている男性議員もいます。女性の政治参加を進める法案の成立を目指していますが、クオータ制の実現には乗り越えなければならないハードルはいくつもあります。世界一のルワンダは憲法制定段階からクオータ制を導入しています。南アフリカ共和国やウガンダでも、民主化の過程で女性参画が進みました。

(2017年1月12日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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