コロナ禍からの回復の遅れ

新型コロナウイルス感染拡大後の日本の景気の戻りが鈍いままです。2022年の実質経済成長率は1.1%にとどまり、2021年の2.1%から減速しています。2020〜2022年の経済成長率は平均でマイナス0.4%となり、コロナ禍の落ち込みを取り戻せていません。同時期にプラスとなった米欧とは対照的で、成長力の弱さが浮き彫りになっています。
内閣府が発表した2022年10〜12月期のGDP速報値は、前期比年率0.6%増でした。2022年の実質GDPは実額で546.0兆円にとどまり、コロナ前の2019年の552.5兆円に届いていません。
2020~2022年の平均成長率を海外と比べると、米国は1.7%、ユーロ圏は0.8%とプラスを維持しています。米欧はコロナ前の成長軌道に戻る動きがみられます。日本は構造的な成長の弱さも経済回復の遅れにつながっています。

(2023年2月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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