コロナ禍での全面休園した保育所

厚生労働省によれば、第6波での保育所の全面休園は、2月3日の777園をピークに、4月7日現在も248園に上っています。最多で185園だった昨年の第5波を大きく上回っています。



保育所が休園になった際に、他園などで一時的に提供される代替保育が必要になりますが、受け入れる園の保護者から感染の拡大を懸念する声が出ることが予想されます。また公的施設での実施にも子ども用トイレの設置などに多額の費用がかかり、保育士を確保できない可能性もあります。
新型コロナウイルスの感染拡大で保育所が休園した場合に、市区町村が実施し、園児を他の園や公的施設で一時的に預かる代替保育が伸び悩んでいます。子どものいる医療従事者などエッセンシャルワーカーの負担を減らして社会活動を維持するため、国は代替保育を進める財政支援を打ち出しました。しかし保育士不足などを背景に、計画を提出した自治体はたった3%に過ぎません。
コロナ禍では、保育士が元々少ない上、感染者や濃厚接触者になって出勤できない保育士が出てきます。感染が急拡大した場合、医療従事者などの子ども以外の登園を自粛してもらう特別保育で乗り切る自治体も出てきています。代替保育は最終的な安全網との位置付け、今後の感染拡大も見据え、選択肢を増やすことも検討すべきです。

(2022年4月23日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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