ジェンダーギャップ指数

 世界経済フォーラムが発表する男女平等ランキング、いわゆるジェンダーギャップ指数は、今年、日本は144カ国中の111位と昨年より10下げました。世界ジェンダーギャップ指数では、女性の収入の絶対額や社会進出が進んでいるかといった観点ではなく、男性との比較において平等かどうかで点数が付きます。経済、政治、教育、健康の4分野のうち、日本の足を引っ張るのは経済(118位)と政治(103位)です。中でも管理職比率が(11%)、国会議員比率(9%)といった数字で改善がみられていません。
 アイスランドは人口33万人の小国ですが、クオーター制もあって、政治や大企業の役員比率などでの平等はほぼ達成しています。今年は授乳しながら答弁する国会議員の姿が話題になっています。夫婦両方が最低3カ月間取らないと不利になる育児休業制度で、男性の取得も普通になっています。いつまでたってもジェンダーギャップの改善がみられないわが国の状況を考えれば、クォーター制を取り入れなければならなくなるでしょう。

(2016年12月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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