スポーツの素晴らしさ

 ウィンブルドンのセンターコートの入口には、「勝利と敗北を同じように見つめられる者のみ、入るがいい」という詩が揚げてあるそうです。今回のオリンピックを鑑賞しつつ、スポーツ選手の精神力の強さには感嘆以外の言葉が見つからない。天賦の才に加えた類まれなる努力、強靭な精神力を兼ね備えなければ、栄光を手にすることはできない。勝負を決する鍵は、やはり精神力であるように思える。勝利する者は常に敢為な精神力を持っている。これはあらゆるスポーツに共有している。体操の内村選手は、水泳のフェルプズ、陸上のボルト選手と並び賞せられている。圧巻の演技は筆舌に尽くしがたい。
 しかし、勝者があれば必ず敗者がある。スポーツ選手にとって、スポーツにおける敗北はわれわれの人生における死のようなものかもしれない。その死は誰にも訪れるものである。しかし、その死を享受することは難しい。その死を平常心で受け入れられるほど達観することはできない。しかし、卓越したスポーツ選手は、自らの引退を満足感を持って平静に語る人が多い。それは、達成感と精神力に起因しているのではないだろうか。自己を顧みるに汗顔の至りである。
  いずれにしても、スポーツほどにわれわれを清々しい気分にさせてくるものはない。4年に1度のオリンピックに感謝!

(吉村 やすのり)

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