パートタイムの賃金水準

 時間当たりでみたパートの賃金水準は、日本ではフルタイムで働く正社員の6割弱にすぎません。欧州諸国の8割前後と比べて差があります。同一労働同一賃金の実現を求める声もありますが、正社員との職責の違いや、転勤の有無をどう考慮するかなど課題も指摘されています。特に、20代後半ならびに30代の男性の非正規労働者の賃金水準の低さが、未婚化につながっています。
 雇用形態に関わらず合理的な理由のない不利益取り扱いを禁止する法整備を行うことも必要になります。公正な賃金・処遇制度の確立を図るため、実効性のあるガイドラインを早急に策定することも大切です。その際、正社員の処遇を引き下げて対応しないようにしなければなりません。

(2016年7月7日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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