ミドル世代の転職

中高年の転職が活発になっています。41歳以上の転職者数は2020年度までの5年間で2倍に増え、若い年代より伸び率が大きくなっています。これまでの国内の転職は、35歳が限界と言われてきました。年功序列な要素が強い国内企業では、後から加わった中高年の活躍の場が限られていました。しかし、常識は変わり始めています。
2020年度には、41歳以上の転職者数が約1万人と5年前の1.9倍に増えています。20~30代も増加していますが、伸び率は41歳以上が最も大きくなっています。41歳以上の内訳は、40代と50代が大半を占めています。

国の調査では、転職後に賃金が上がった人の割合から減った人の割合を引いた値は、45~49歳で9.7ポイントです。10年前はマイナス8.5ポイントと減る人の方が多かったのですが、賃金アップの見込める年齢の境目が底上げされてきたことが、中高年の転職の背中を押しています。しかし、転職後の賃金の調査では、50~54歳はマイナス5ポイントと下がる人の方が多く、55~59歳はマイナスが20ポイントを超えています。転職にも年齢の壁があります。

(2022年4月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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