世界のがん罹患率

 世界的にがん罹患率は上昇していますが、死亡率は低下の傾向が見られます。Global Burden of DiseaseGDBCancer Collaborationは、世界の195カ国と地域を対象に、1990年~2015年における32種のがんお罹患率、死亡率などを発表しています。世界で最も罹患数が多かったのは、男性では、前立腺がんの160万例です。次いで、気管・気管支・肺がん140万例、大腸がん92万例の順です。これら3種類で全体の42%を占めています。男性のがんによる死亡で最も多かったのは肺がんによる121万件です。次いで、肝臓がん、胃がんの順です。
 女性で最も罹患数が多かったのは乳がんの240万例で、大腸がん73万例、肺がん64万例、が続いています。これら3種類のがんで全罹患の46%を占めています。がんによる死亡も乳がんが最多です。次いで肺がん、大腸がんの順です。小児のがんで最も罹患数が多かったのは白血病で、次いで他の新生物、非ホジキリンパ腫、脳神経系のがんの順です。がん全体でみた死亡率は全世界で減少していますが、がん罹患率は174カ国で上昇しています。

(2016年12月22日 Vol.49. No.48 Medical Tribune
(吉村 やすのり)

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