児童虐待に対する家庭裁判所の関与

 厚生労働省は、急増する児童虐待への対応を強化するため、保護者に対する指導に家庭裁判所(家裁)も関わる仕組みを新設することにしています。児童相談所(児相)による指導を勧告し、保護者が従わなければ強制的に子どもを引き離すことにより指導に実効性を持たせます。虐待によって生命の危機があるといった恐れがあれば、児相は子どもを一時保護します。自宅で育児放棄している場合も含め、保護者の同意なしに子どもを引き離して児童養護施設などに入所させる必要があれば、児相は家裁に申し立てをします。
 新しい仕組みでは、家裁が児相を管轄する都道府県に保護者の指導を勧告します。児相からの経過報告を受け、保護者が指導に従わなければ子どもを引き離す判断材料にします。命に関わるほどではないが、暴力や育児放棄が続くといったケースが多くみられるからです。

(2017年1月19日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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