医療費のスマホ決済

 病院での入院や治療にかかった費用が、スマートフォン(スマホ)で即時決済できるようになります。急な怪我や病気の場合にも、手持ちの現金の心配をしなくても済みます。患者やその家族は支払い手続きの効率化に加えて、夜間などに急な診療が必要になった場合にも手持ちの現金の心配をしなくても済みます。病院側にとっては、人件費や手数料などのコスト負担を減らせます。
 患者がクレジットカードで入院費用を支払う場合、病院はカード会社に金額の数%を手数料として払わなければなりません。高額になるほど、手数料が増えます。スマホ決済では、金額ではなく件数で手数料を設定し、1件あたり50150円とカードより割安になっています。人件費の増加などで、2015年度は一般病院の約4割が赤字になっています。診療報酬改定も収益を圧迫し、今後も赤字割合は増加傾向が続くとみられます。手数料などの負担を減らすことで、病院経営の効率化につながる可能性もあります。

 

(2017年7月12日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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