医療費

 医療費とは、国民の病気や怪我の治療のために、1年間に医療機関に支払われた総額を指します。健康保険からの給付のほか、患者の窓口負担、生活保護など公費で賄う医療費を合算したものです。国庫の負担は全体のおよそ4分の1です。診療費や調剤医療費、入院したときの食事代、訪問看護の医療費などが含まれます。2013年度の国民医療費は確定値ベースで初めて40兆円の大台に乗りました。財源別にみると自己負担が軽い高齢者が増えたことなどによって、患者の窓口負担の比率は低下傾向が続いています。窓口負担の比率は下がり、その分を現役世代や公費の負担で補い続けています。
 都道府県別にみた国民1人当たりの医療費は最も低いのは千葉県で43.1万円です。最高の高知県は65.8万円で1.5倍の差があります。西日本は東日本に比べ病院のベッド数が多い傾向にあります。西日本に100歳以上の高齢者が多いことも、医療費が高いことが関係しているかもしれません。

(2016年9月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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