受動喫煙

 受動喫煙の害は、たばこを吸わない人だけではなく、たばこを吸う人にも及びます。喫煙者でも受動喫煙にさらされている人は、そうでない人に比べ、呼吸器症状が多い、医療機関の受診や入院が多いといった研究結果があります。職場では、受動喫煙を防ぐ対策が徐々に進み、たばこの煙にさらされる機会は非喫煙者では減っています。しかし、喫煙者ではほとんど減っておらず、受動喫煙被害の格差が広がっています。
 受動喫煙にほぼ毎日さらされている割合は、非喫煙者では2002年に33%だったのが、2012年には11%以下に低下しました。しかし、喫煙者では2002年の63%から2012年の56%へと小さな下げ幅にとどまっています。受動喫煙にさらされている割合は、2002年には喫煙者は非喫煙者の1.7倍だったのに対し、2012年には4.2倍となっています。原因としては、職場が全面禁煙ではなく、喫煙室などを許容した分煙になってしまっていることが要因です。喫煙者は、能動喫煙だけではなく受動喫煙の被害者でもあります。喫煙者の健康のためにも職場は全面禁煙にすべきです。

(2016年6月27日 岐阜新聞)
(吉村 やすのり)

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