可燃ごみの再資源化

2019年度の関東地方の1人1日当たりのごみ排出量は、首都圏1都3県が全国平均を下回っています。人口密集地で、排出量も多い半面、処分場の設置場所にも限りがあるため、減量への工夫が欠かせません。排出量が少ない市町村別ランキングでは、上位20位に東京都多摩地域の10市が入っています。多摩地区では、ごみ袋の有料化が進み、ピーク時の2000年度に比べ、2020年度の運び込み量は6割弱減りました。

運び込んだ可燃ごみの焼却灰の再資源化も徹底しています。処理場には、焼却灰を原料にしたエコセメントをつくる施設がある自治体もあります。焼却灰のほぼ全量を石灰と混ぜて、蒸し焼きにしてセメントの原料にします。不燃ごみは、各中間処理場で再資源化業者に回っています。

 

ランキング上位に入った他の自治体をみると、独自で再資源化や住民と一体となった減量に取り組んだ例も目立っています。生ごみの堆肥化も進めています。1世帯当たり生ごみ処理機1台の購入に対して、上限2万円で費用の3分の1を補助する自治体もあります。剪定した枝や草を可燃ごみと分別し資源ゴミとして回収、バイオマス発電用のチップの原材料として再利用する取り組みも始めています。

(2021年7月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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