合計特殊出生率の1.00割れ

日本の2017年の一人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる合計特殊出生率は、1.43です。韓国の2018年の出生率は、ついに0.98と初めて1を割り込みました。日本と同様に未婚女性の増加が理由に挙げられます。30~34歳の女性の未婚比率は、2000年の10.7%から2015年は37.5%に上昇しています。優秀な成績で大企業に入社した女性の中に、結婚よりキャリアアップを優先する意識が強まっています。産休を取ると昇進が遅れる企業文化が背景にあるとの指摘もあります。
アジアでは台湾が、2010年に出生率が1を割ったことがありますが、子育て世代の支援を強化したことで、現在はやや回復しています。米国は2017年に30年ぶりの水準に落ち込みましたが、1.76にとどまっています。韓国でも2000年から2015年までは1.2前後でしたが、2017年に1.05と急減しました。日本においても、韓国と同様に急減する危険性を秘めています。

(2019年2月28日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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