国公立大学の女子学生比率

日本では、4年制大学の入学者に占める女性の割合は、2021年度で45.9%に達しています。1990年の30.2%より約16ポイント上回っています。国私立大別でみると、私立大の46.7%に対し、国立大は38.2%です。女性割合の上昇は私学に負うところが大きくなっています。
東大は、2021年に学生における女性比率30%を目指すとの目標を掲げました。今年の入試では、全合格者に占める女子の割合は20.8%で2割を超えたものの、一般選抜合格者の女子比率は19.8%で、2割の壁をなお超えられていません。国公立大学、しかも難関校ほど女子学生が少ない傾向にあります。国公立大は、私立に比べて個別試験の受験回数が一発勝負に近く、女子が浪人を選ばないことが関係しています。
難関大に女性が進むことは、女性が研究機関や企業で指導的な地位に就くうえで重要です。女性の割合を増やすには、入試の仕組みを変え、入試回数を増やしたり、数学を課さないなど個別試験のあり方を考えることも大切となります。

(2022年10月17日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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