地方議会の女性ゼロワン

朝日新聞の全国アンケートによれば、全国の1,788地方議会のうち、女性議員ゼロの議会が256(14.3%)もあります。女性が1人だけの議会も436(24.4%)で、両方を合わせた女性ゼロワン議会は約4割に上っています。50歳未満の女性議員は全体のわずか2.9%に過ぎません。地方議会の構成は、男性に著しく偏り、若年層の女性がほぼいないといういびつさが続いています。
女性議員をめぐっては、候補者男女均等法が2018年に施行されましたが、国会議員でも、女性は衆院10.0%、参院25.8%にとどまっています。国と同様、地方でも女性議員が著しく少ない状況にあります。女性ゼロ議会は無投票の割合が30.5%ですが、女性がいる議会は12.8%です。議員の平均年齢は、女性がいる議会の方が3.2歳若くなっています。
女性ゼロワンの議会は近年減ってはいるものの、減少の動きは鈍くなっています。女性を政治のなり手と見ない風潮が根強い地域もあり、女性が選挙に出にくくなっています。多選や高齢男性偏重の議会から脱却できず、さらに女性から縁遠くなる構造があります。地域に必要な女性や若者のための政策が議論できない状況が続いています。

(2023年2月18日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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