夏のウイルスの流行

夏風邪が増加してきています。夏風邪ウイルスとも呼ばれるウイルスの感染が原因で、子どもだけでなく大人でもかかります。特に手足口病は、全国で猛威をふるっています。国内では、5月中旬から右肩上がりで増え始め、7月8~14日の1週間に全国約3千の小児科から報告のあった患者数でみると、1医療機関あたりの数が12.64で、過去10年間で最も高い数値を示しています。4歳以下の子どもが感染しやすく、患者の半数は2歳以下です。大人は過去に感染して免疫のある場合が多く、患者は少ないのですが、感染・発症する可能性があります。手足口病を引き起こすエンテロウイルスは種類が複数あり、再びかかることも珍しくありません。大人は子どもより症状として強く出やすいという見方もあります。
夏風邪や手足口病だけではありません。手足口病と同じエンテロウイルスによるヘルパンギーナや、アデノウィルスによる咽頭結膜熱(プール熱)が夏になると増えます。ヘルパンギーナは、2~4日の潜伏期の後に突然、発熱します。喉の奥が赤くなり、口の中に小さなぷつぷつができ、舌などで破れて、痛くなることもあります。だいたい2~4日程度で熱はおさまります。プール熱も発熱や喉の腫れ、目の充血などの症状が見られます。
これらの夏風邪は、ウイルスを含んだ患者のくしゃみや咳を吸い込むことで感染します。タオルを個人別にしたり、使い捨てのペーパータオルを使ったりする対策が有用です。また、手足口病やペンパルギーナは、症状がおさまった後も、数週間、便の中などにウイルスが含まれるので、トイレの後やおむつ交換の際、手洗いが不十分だと他人にうつすおそれもあり、注意が必要となります。子どもの夏風邪は接触感染が多いので、感染を防ぐためにはまず手洗いが大切です。

 

(2019年7月31日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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