妊産婦の自殺

厚生労働省研究班によれば、2016年までの2年間で、産後1年までに自殺した妊産婦は全国で少なくとも102人いたことがわかりました。自殺した時期は妊娠中3人、出産後が92人、死産後が7人です。出産後に自殺した92人を分析したところ、10万人あたりの自殺者数を示す自殺死亡率は、無職の世帯の女性が45.3と最も高率でした。国内の女性の自殺率10.0(2017年)を大きく上回っています。年齢別だと35歳以上の自殺率がほかの年代より高く、初産婦は2人目出産の約2倍でした。

初産婦にとっての産後2週目は、退院して自分で子育てができるのか不安な時期です。産後2週時点で初産婦の25%は、うつ病の可能性があると指摘されています。産後うつを早期に発見し、治療や支援につなげるため、厚生労働省は2017年度から自治体による産後健診への助成を始めています。産後2週目と1カ月に、うつ病の検査などを行います。

(2018年9月6日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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