宇宙で保存された精子

 山梨大学の若山昭彦教授らは、国際宇宙ステーションで9カ月間保管したマウスの精子から生まれた子どもが健康面に問題なく成長したことを確かめています。マウスの精子を凍結乾燥して宇宙ステーションに運び、20138月から9カ月間保管したうえで地上に持ち帰り、卵子と受精させました。2014年に出産に成功し、これまでに73匹の子どもが生まれています。
 地上で保管した精子から生まれた子どもと比べたところ、脳の細胞の遺伝子には異常はなく、寿命も差がありませんでした。また、子ども同士を交配させて生まれた孫世代にも特に問題は現れませんでした。今後、精子をさらに長期間宇宙に置いた場合の影響などを調べる予定です。

(2017年5月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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